実施報告
開催イベントの報告
2025/08/29
三重県四日市市あおい幼稚園園内研修
 2025年8月21日三重県四日市市のあおい幼稚園の園内研修に参加させていただきました。
 
 あおい幼稚園は、広大な敷地に高校か音楽ホールかと思うような外観を持ち、ゆったりとした玄関ホール、そして広々とした教室と共有スペース、幼稚園という施設の認識が変わるほどでした。また、戸外には自然に恵まれた園庭というより、小さな森を背景に有するような園舎という素晴らしい環境でした。

 教育内容には、ピラミーデ教育法を導入しています。今月は夏休みですが、教室や共有スペースには、テーマ活動の取り組みが展示されていました。じっくり見学させていただくと“なるほどなあ・・・”と、しっかりとした教育の視点に感心しました。

 テーマ活動「からだ」の展開には沢山の学びがありました。
「こんなことされたらどう感じる?というからだから気持ちへの気づき」や「男の子・女の子の性差から性教育へと視野を広げ」そして「地震についてでは、自分の体を大切に守る行動へと展開」しています。

 現在、園長先生は、松永高弘園長先生です。松永先生は「保育教諭が上からの指示で動くのではなく、自ら考え行動し子ども主体の保育をしていってほしい」という考えをお持ちでした。その松永先生の指導と思いを受け取めた先生方の教育への取り組みを見ることが出来たように思います。

 私が今回研修内容でお伝えした中に、イエナプラン教育の教育理念をオランダのフロイデンタールが「8つのミニマム」としてまとめたものがあります。教育者が目指すべき方向性を明確に示しています。「ミニマム」とは「これだけは最低限守りましょう」という意味だそうです。私たち教育者が最低限持つべき資質・知識を示しています。

 その中の一つに「批判的思考に向けた養育」という項目があります。日本人にとって批判と聞くと、どうしてもネガティブに捉えがちですが、そうではありません。

 批判的思考とは「他の人が言ったことを鵜呑みにしない、一度自分自身で考えてみる」ということだそうです。「他の人の言葉を鵜呑みにする人間は、自分の言動にも責任を持たない人間になる」ということです。
 保育園でも、上司に注意されると「え、でも○○先生が言っていました」なんてことがありがちですよね。

 昨年「魔女の宅急便」の作者である角野栄子さんが、テレビ番組の中で学生さんと対話をするという企画番組を見ました。その中で、こんな風に若者に語っていました。

 「自分の言葉をもって、自分で語れる日本人が増えてほしい」また「好きなものを見つけられる人は幸せだと思う、そして、子どもが好きなものを見つけたら大人は口を出さないでほしい」と・・・話されていました。
 
 私たち子どもたちに向き合う者が、自分の頭で考え学ぶことの大切さや、自分の言葉で子どもたちに語り日常の保育・教育に向き合えば、きっと保育は楽しいものになると思います。
 そして、子どもたちは好きな遊びを見つけ、子どもたちにワクワクするような夢を与えることもできるのではないでしょうか。

松永園長先生はじめあおい幼稚園にたくさんの学びを頂き感謝しながら、滋賀へと車を走らせました。 


 
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